こどもプラス

事前学習で ビデオのレポートを書かせてますか? 

こんにちは。こどもプラス事務局です。

皆さんの教室でも事前学習を行っていますか?

今回はその中でも優れたレポートをご提出頂きました、

J Wealth 株式会社

こどもプラスグループ 日岡教室

の村上さんのレポートを掲載します。

豊岡ビデオのレポート・感想

【レポート】

柳沢運動プログラムは7年間豊岡市の学校などにおいて導入され、

その効果が報告されている。豊岡市は、積極的に地域・学校と

連携をして子供の成長を促している。今回のプログラム導入に

対する子供の成長について、保護者からは肯定的な声が

数多く上がっている。

柳沢運動プログラムは運動技能の習得が目的ではない。

基礎的体力と体を動かすことが楽しいと思う気持ちを育成

することを目的としている。たとえ、運動技能を習得できな

かったとしても基礎的体力は身についているので、次のステップで

再チャレンジすることができる。

運動は、できる・できないに二分化されるが、幼児期には

楽しい経験を通して体力の向上・運動の楽しさを感じることを

目指していくことが重要となる。柳沢運動プログラムでは、子供に

無理やり運動をさせることをせず、「笑顔・楽しく・褒める」をベースに

おいて行っている。勉強やお手伝いと一緒で、大人が無理強いして

しまうと子供は嫌がって運動をしなくなってしまう。楽しくについては、

大人が楽しそうに運動を行うことで子供が運動に興味を持つことに

つながる。また、楽しい記憶が運動を行う動機になる。褒めること

については、その場で目を合わせて大げさなくらいに褒める。

もしも、できていなかったとしても運動を行っているということを

認めて褒める。

近年、子供の体力低下が問題視されているが、単に筋肉活動・筋力の

低下だけが問題ではなく脳機能も関係しているのではないかと

考えられる。さらに、顔への怪我が増えてきている。これは、日常生活

で手を突くという行動が減少していることに関係するのではないかと

考えられる。

今日、一般成人・高齢者において運動遊びと認知機能の向上に

関する報告はされているが、子供においては報告されていなかった。

そこで、子供において運動遊びと認知機能の向上に関する

研究を行った。

すると、子供においても運動遊びと認知機能の向上に関係性が

示唆された。さらに条件を加えると、より効果が期待できることが

分かった。例えば、運動遊びを行った直後に認知課題をするのに

対して、運動遊びと認知課題の間に静的な時間を設けたほうが、

認知課題の作業率が上回った。静的な時間とは、読み聞かせや

歌を歌うことである。動と静のメリハリで集中を持続させているといえる。

人は年齢や障害の有無に関係なく、何かを行うことよりもブレーキ

をかけることを苦手としている。やりたいという欲求をコントロール

する例として、くまさん歩きゲームが上げられる。くまさん歩きゲーム

では、子供たちの進みたいと思う気持ちが強くなりすぎてしまうことがある。

そこで、前向きで進むというやり方を後ろ向きで進むというやり方

にアレンジをしたりする。こうして欲求を上手くコントロールさせていく。

運動遊びは、やり方がより効果的な活動にする。

くまさん歩きゲームもその例である。遊びのルールを遵守することや

ルールーのアレンジをすることで、遊びの中で社会性を身に付けていく。

異年齢との関わりはより効果的だといわれている。

子供にやる気を起こさせるには、脳・海馬が関係していることを

知っておく必要がある。やる気を司る中枢は海馬が存在する

位置と非常に近い。また、つまらないことよりも楽しいことのほうが

記憶に残りやすい。すなわち、運動遊びで楽しい経験をした

という記憶とやる気が相乗して学習効率の向上につながる。

脳の発達と運動について考えてきているが、脳の発達には

生活リズムを整えることが欠かせない。また、快適な生活を

過ごすためには、運動遊び・早寝・早起き・朝ごはんがキーワードである。

特に発達障害のある子供は睡眠や食事のリズムが崩れやすく、

生活サイクルが乱れがちである。栄養不足は脳や体を動かす

エネルギー不足を招いてしまう。さらに、生活リズムが整うと記憶の

定着の向上につながる。

 

【感想】

私はこの豊岡ビデオを見て、科学的な裏付けのある柳沢運動プログラム

にさらに魅力を感じました。

私は、大学で保健体育の教員免許取得過程コースを履修しており、

今夏教育実習へ行きました。そこでは体育嫌いの生徒が多く、

問題であると考えました。実際に、どうして体育が嫌いなのかと

生徒に問いかけてみると、ほとんどの生徒が「運動が苦手だから」、

「運動は面倒で楽しくない」と答えました。さらに、それは幼い頃から

継続してそう思っているとのことでした。そこで私は、幼児期のから

楽しさや成功体験を効果的に取り入れた運動のアプローチをする

必要性があると考えるようになりました。その点において、楽しい

経験を通して子供たちの基礎体力を伸ばすことや、体を動かすこと

が好きになるようにサポートしていくという柳沢プログラムに非常に

共感しました。

運動指導の中で褒めることと叱ることのバランスを大切に、

子供の個性を認めるというスタイルに意義を感じました。

発達のペースはそれぞれなので、周囲の子供と比較せず

子供の努力や姿勢を見逃さないでしっかりと褒めることの

重要性があると思いました。なおかつ、「そう、いいよ」という

ような抽象的な言葉よりも、「膝がしっかり曲げられているのがいいよ」

というような具体的な言葉を用いるとより効果的になるのではないかと

考えました。

運動で身につけるジャンプ力・支える力・ぶら下がる力という3つの

力は興味深かったです。私は、一つの運動を分解して運動を作り

上げていくということは、あまり考えたことがなかったので、おもしろいと

思いました。たとえば逆上がりは、地面を蹴る力・鉄棒をしっかりと

掴む力・腕を曲げて回転する力などさまざまな力に分解されるのだと

感じました。基本的な力をしっかりと身につけていくうちに、気づいたら

鉄棒や跳び箱ができるようになったという結びつきになるのでは

ないかと感じました。

運動遊びと認知課題の間に静的な時間を設けると、認知課題の

作業率が良くなるという結果に興味を持ちました。

私は大学で、運動を行った後に勉強をすると脳内への血流が

上昇するから、効率よく勉強ができ成績が上がるということは学習

していました。静的な時間を設けると、血流が減少して元に戻って

しまうのかと思っていました。しかし、逆に集中力が上がって作業率が

良くなると知り、おもしろさを感じました。

発達障害のある子供たちに対する理解は非常に重要だと思います。

そのような子供たちは、知らない場所や人への不安・思い通りに

ならない苛立ち・怖いものや嫌なものに対する恐怖により常に

ストレスを抱えている状態であるので、すぐに手が出てしまうことがあり、

また脳がうまく働かないのだと思います。さらに、このような状況が

あるので成功体験が少ない場合がもしかしたらあるかもしれません。

しかし、この運動プログラムを用いればたくさんの成功体験をする

ことや、常に抱えているストレスを解消へ導くことになると思いました。

多くの実績がある柳沢運動プログラムを実際に子供たちに指導

できるくらいにもっと深く理解して、子供たちのために良い運動

指導ができるように努力をしていこうと思いました。