自閉症スペクトラム, 運動療育・運動遊び

ASDの子どもが急に走り出す?感情・喜怒哀楽コントロールが苦手?

ASDの子どもは急に走り出す行動をとることがあります。

これは、ASDの子どもが感情をコントロールすることに苦労していることに関係します。

そのため、大人が感情を適切に表出できるよう支援することが大切となります。

この記事では、ASDの子どもが急に走り出す行動等に見られる、感情コントロールを苦手とする理由をお伝えします。

また、大人がASDの子どもの感情理解をサポートするための方法もご紹介していきます。

ASDの子どもが急に走り出す?感情コントロールが苦手な理由とは?

ASD(自閉症スペクトラム症)の子どもが感情コントロールを苦手とする理由は、脳の特性に関連しています。

その1つに感情を司る「前頭葉」に障害があるため、感情コントロールが上手くできないと考えられています。

この脳領域は感情の調節、意思決定、社会行動などを司っています。

ASDの子どもは、この部分の機能障害により、感情を適切に処理し表現することが困難になります。

また、ASDの子どもは感覚過敏であることが多く、通常の環境刺激が過度に強く感じられるため、感情のコントロールがさらに難しくなります。

例えば、予期せぬ音や光に対して強い不快感を示すことがあります。

感情コントロールの困難さは、認知の偏りにも起因します。

ASDの子どもは、特定の状況や出来事に対して固定的な考えを持ちやすく、それが感情の爆発や不適切な行動につながるこおtがあります。

ASD(自閉症スペクトラム症)の子どもたちは、他人の感情を読み取るのが難しいだけでなく、自分自身の感情にも気づきにくい傾向があります。

自分の中の喜怒哀楽の感情がよくわからずに、ただ不快な感じとしか認識できず、かんしゃくを起こしたり、急に走り出すという形で表現してしまうことがよくあります。

例え言葉の遅れがなくて、難しい知識や興味のあることについて巧みに話すことができたとしても、自分の感情を言葉にして相手に伝えることはとても難しいのです。

これらの要因を理解し、感情コントロールのサポートを行う際には、個々の子どもの特性に合わせたアプローチが重要です。

感情理解のサポートの方法として、以下の方法を試してみてください。

顔を見る練習

顔を見ることで感情を読み取る機会を増やしましょう。

感情の言葉を教える

「うれしい」 「かなしい」などの感情の名前を教えて、表情と結びつけて学習します。

感情を体験させる

自分で感情を味わうことで理解を深めます。

ソーシャルスキルトレーニング(SST)

社会的なスキルを向上させるために、感情の認識やロールプレイを取り入れましょう。

感情コントロールの困難さを対処するためには、深呼吸などのリラクゼーションを教えることも有効です。

ASDの子どもが安心して過ごせるように、大人が代わりに言葉にしてあげたり、困った時の対処法を考えておくなど、一人一人に合わせたサポートをしながら支援をしていきましょう。

親や教育者、支援者がこれらの技術などを理解し、適切に導入することで、子どもの感情コントロールスキルを向上させることができます。

関連記事:発達障がい?感情のコントロールができない子どもの特徴・大人にも有効な対策

こうように、ASD(自閉症スペクトラム症)の子どもが感情コントロールを苦手とする理由は、脳の特性に関連しています

次に、「こどもプラス」の放課後等デイサービスで提供している運動療育プログラムを見ていきましょう。

急に走り出すASDの子どもにも有効?運動療育プログラム「並びゲーム」

「こどもプラス」の放課後等デイサービスで提供している運動療育プログラムから「並びゲーム」をご紹介します。

子どもたちは、指導者に指示された場所をよく聞き、その場所に素早く移動して並びます。

全員が同じ場所に並ぶのではなく、条件に従って並ぶようにします。

例えば「男の子は〇〇へ、女の子は△△へ並びましょう」のように、性別や年齢、色などで分けながら指示を出し、自分がどこに動けばいいのかを判断して動けるようにしていきます。

慣れてきたら、「赤い帽子の人は眼鏡をかけた先生の前に2列で並びましょう。」などと少しずつ条件を複雑にしながら、語彙力や判断力、聞く力、そして気付きの力を養っていきましょう。

また、子どもの理解力や得手不得手、特性などに合わせて指示の出し方や難易度調整など細かく工夫し、無理なく遊べるようにしていってください。

「並びゲーム」は、以下のような多くの利点を持っています。

  • 集中力の向上:指示に注意を払い、素早く反応することで、集中力を高めます。
  • 認知能力の発達:色、形、性別などのカテゴリーに基づいて指示を理解し、適切な行動をとることで、認知能力が鍛えられます。
  • 社会的コミュニケーション:他の子どもたちと協力しながら活動することで、社会的な交流が促進されます。
  • 自己認識と自己抑制:自分の番や役割を理解し、順番を待つことで、自己認識と自己抑制が育まれます。

家庭でも、運動療育を取り入れることができます。

例えば、家族での簡単な運動ゲームや、子どもが好きな動きを取り入れた家庭内のルーティンを作ることが有効です。

これにより、子どもは安心感を持ちながら、新しいスキルを楽しく学ぶことができます。

親や教育者、支援者がこれらの活動を理解し、家庭でサポートを提供することで、子どもの成長をさらに促進することができます。

「こどもプラス」の放課後等デイサービスで提供している運動療育プログラムから「並びゲーム」をご紹介しました。