運動療育・運動遊び, 障がい者支援(接し方・教育を含む)

具体的で肯定的な声掛けで子どもの成功体験につなげましょう。 放課後等デイサービスの運動療育プログラム

世の中にはたくさんのルールがあり、
暗黙のルールのように曖昧なものがとても多くあります。
そうした目に見えないものや自分で察して理解するものは
発達障害を持つ子ども達にとっては
とても理解しにくいものです。

なので、発達障害のある子ども達に指導をする時には、
わかりやすい言葉で端的に、
そして具体的で肯定的な表現で伝えることが重要です。
「〇〇しちゃダメ」のように否定的な言い方ではなく
具体的にどうすればいいのかがわかるように、
「〇〇しよう」とやってほしいことを
肯定的に伝えることが大切です。
また、1回や2回でできるようになるわけではないので、
何度も繰り返しながらわかるようにしていく
ことが必要になります。

まずは今できることを大事にしながら、
少しずつステップアップを目指せるように
丁寧な療育活動をしていきましょう。

今日は、こどもプラスの放課後等デイサービスの教室で
提供している運動療育プログラムから
「大縄の走り抜け」をご紹介します。

指導者は大縄跳びを一定の速度で回します。
子どもは回っている縄の中に入って一気に走り抜けます。

縄に当たるのが怖くて途中で立ち止まってしまったり
体勢を低くしてしまう子がいますが、
速度を落とさず一気に走り抜けるのがポイントです。
怖かったり走り出すタイミングがつかめない子には
声掛けをしてあげたり、上手な子と手をつないで
一緒にやってみるようにするのも良いです。
手を引っ張られて行っただけでも、成功体験を積むことで
自信になり、少しずつ自分でも挑戦できるようになります。

この遊びで一番重要なのがリズム感です。
回っている縄のリズムと自分の走り出すタイミングを
合わせる必要があります。
また、慣れてきたら2人組みや3人組みで
手をつないで一緒にやってみてください。
そうすると、自分のタイミングだけでなく、友達とも走り出す
タイミングや速度を合わせる必要があり、社会性が養われます。

人数が多いほど相手と意識を共有させなければ
うまくできないので、いきなり挑戦させず
少しずつステップアップを目指して遊んでみてください。