こどもプラスの
療育プログラムの基本の理念
- やる気と自信をめばえさせる
- 自分で考えて行動する力を付ける
- 楽しく運動する
発達の特性のある子ども達が自信を持ち、ひとつでも多くのことができるようになることを目標にしています。運動療育を通じ、お子様一人ひとりの個別の目標達成に向けて「健康・生活」「運動・感覚」「認知・行動」「言語・コミュニケーション」「人間性・社会性」の5つの領域から総合的にアプローチし、支援します。
障がいのあるなしに関わらず、全ての子ども達に運動を好きになってほしい。そんな想いからできた支援プログラムです。
柳沢運動プログラムについて
運動の習慣化によって
情緒の安定や集団生活への適応などの
効果が期待できる
柳沢運動プログラムは約50年前に長野県で始まり、全国の幼稚園や小学校などで実施されています。100種類以上ある運動プログラムを通して、子どものやる気と自信を育てることが基本のポリシーです。
柳沢運動プログラムでは「すべての子どもを運動好きにする」ことを目標にしています。実際に、多くの現場から、運動が習慣化するにしたがって「子どもの情緒が安定した」「集団生活ができるようになった」などの効果が報告されています。
集中力に必要な脳の機能は
大きく3つの力に分けられる
- ・1つのことに意識を向ける力
- ・効率良く物事を進められる力
- ・状況に合わせて意識を変えられる力
脳科学理論をもとにした、
こどもプラスの療育プログラム
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「動」と「静」のセットでメリハリを意識
「動」と「静」の組み合わせで脳と体が成長し集中力を身に付けます。
脳と体は相互関係にあります。体を動かすと脳(前頭前野)が活性化し、集中するために必要な脳の領域が元気になります。「動」と「静」の活動を交互に繰り返すことにより、興奮を瞬時に抑制する力が高まります。動と静のメリハリで、より強い抑制力を育てるため、結果的に集中する力が身に付きやすくなります。 -
数分ごとにあそびを変えて脳を刺激する
脳の様々な力を切り替えながら行うことで、楽しく能力を育てることができます。
また、子どもも飽きずに続けられるため、集中力も鍛えられます。 -
ストーリーやイメージと運動がセットになっている
ハイハイをするだけでも「犬さんみたいに歩こう」など、
イメージさせて体を動かすことで想像力を鍛えます。
こどもプラスの5 領域の支援
01健康・生活
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心と身体の健康の維持・増進
日々の療育の中で、心と身体の健康を維持・増進に努めています。
児童の健康状態の常なるチェックを行い、「靴をそろえる」「検温する」「手を洗う」「荷物を片付ける」「排泄をする」「楽しんで食事をする」などの基本的な生活スキルの向上を目指します。 -
自立して日常生活や社会生活を
営むための取り組み子どもが自立して日常生活や社会生活を営んでいけるよう、施設外での社会体験活動も取り入れ、それぞれの子どもに適した身体的、精神的、社会的訓練を行います。
02運動・感覚
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運動あそびを通して心身を成長させる
発達の特性のある子どもには、体を思い通りに動かすことが苦手な傾向があります。
これは、運動をするための情報を脳で処理したり、それを正確に筋肉へ伝えることができないからです。
こどもプラスでは、「運動保育士」「運動療育支援員」の資格を持った職員による本格的な運動指導が受けられます。表れやすい身体的な特性
- 思い通りに手足が動かない
- 動きがぎこちない
- けがが多い
- 転びやすい
- 運動のタイミングが合わない
- 自分の体の位置がわからない
- 姿勢が保てない
- 物にぶつかりやすい
改善すると
- 上半身と下半身の動きを連動させる
- 体のバランスをとる
- 物の位置を正しく認識する
- 動きを止める
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達成感や意欲を育む
「跳び箱3段開脚跳び」「側転」「鉄棒逆上がり」「縄跳び前回しとび10回」の4つの技能の習得を目指しながら、スモールステップでゴールを達成していきます。その中で子どもたちが楽しみながら自然に運動能力を身に付け、達成感や意欲を育んでいきます。
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書字能力の向上、姿勢の改善、
衝動のコントロールを身に付ける運動あそびを通して基礎的な筋力を身に付けることができます。
それにより、書字能力の向上、姿勢の改善、衝動のコントロールなどを身に付けられることが期待されます。<運動で身に付ける3つの力の効果>
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ジャンプ力
上半身と下半身を連動させて動かすことができるようになる、日常の姿勢が改善される、まっすぐ速く走れるようになる
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支える力
バランス力が身に付き転びにくくなる・けがが少なくなる、手と脚をスムーズに動かせるようになり、身体の巧緻性が高まる
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ぶら下がる力
視界が安定しない状態で物を見たり触ったりすることで空間認知力が身に付く、判断力が上がる、回転感覚や逆さ感覚が身に付く
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03認知・行動
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数の認知・空間認知・
自己能力の認知の向上運動あそびは数の認知・空間認知・自己能力の認知の助けになります。
外部環境を主に視覚、聴覚、触覚から認知し、状況に合わせた行動をコントロールすることで、日常の生活にも役立つことが期待されます。 -
ボディイメージの形成
身体感覚を養うため、ボディイメージの形成に役立ちます。
ボディイメージの形成は物や人にぶつかることを減らしたりすることに繋がります。自分の力の強さを知ることにもつながるので、力加減を学ぶことができます。自分の身体機能の理解にもつながるので、怪我のリスクを減らすことにも繋がります。 -
脳の同時処理機能
を養う〇〇をしながら×× をするなど、同時に複数の課題をクリアすることで、脳の同時処理機能を養います。
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書字能力や識字能力、
日常の生活動作の向上身体感覚を養うことで、上下・左右・前後などの感覚が身に付き、書字能力や識字能力、日常の生活動作の向上にも役立つと考えられています。
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運動あそびで
実行機能を高める人がある目標を果たすために順序立てて課題をクリアにしていく力を「実行機能」といいます。実行機能は「認知機能」とも呼ばれ、なにかを理解したり、判断したりするときに働きます。その中心を担っているのが脳の前頭前野です。運動前後の脳の活動状態を検証すると、前頭前野の活動が高まっていることも明らかにされています。
04言語・コミュニケーション
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語彙力の向上や自発的な発声を促す
絵カード(フラッシュカード)などを活用し、具体的な事物と言葉の意味を結び付け、語彙力の向上や自発的な発声を促します。
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体系的な言語の習得や他者との意思伝達の支援
絵本の読み聞かせや、テーマに沿ったディスカッションを取り入れ、体系的な言語の習得や他者との意思伝達が円滑にできるよう支援を行います。
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社会の中で暮らしていくためのスキルの獲得を目指す
SST(ソーシャルスキルトレーニング)を取り入れ、社会の中で暮らしていくためのスキルの獲得を目指します。
対人場面において、相手に適切に反応するためには、「あいさつ」「自分のことを解ってもらう」「相手のことを知る」「上手な聞き方」「気持ちを解ってはたらきかける」など、様々なスキルを重ね合わせていく必要があります。一人ひとりの特性に合わせた個別の支援計画に基づき、言語的・非言語的なコミュニケーションを獲得するための支援を行います。
05人間関係・社会性
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複数の物の見方を養う
異年齢で運動あそびを行うことにより、年齢や能力に合わせたコミュニケーション方法やルールなどを考えることになります。そのことにより、複数の物の見方を養うことが可能です。
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ルールや言葉を理解する力・
他人と協調する力を養う勝ち負けのあるあそびを行うことで、ルールを理解する力、言葉を理解する力、他人と協調する力、などを養います。
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社会性や対人関係の発達を支援
先生のマネをすることなどにより、社会性や対人関係の発達を支援します。
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感情のコントロールの支援
運動あそびを通して自分の体をコントロールすることは感情のコントロールの支援も行います。
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集団遊びにも
参加できるような支援周囲の子どもたちと遊ぶことが苦手なお子様も、ルールを工夫することで段階的に集団遊びにも参加できるように支援します。